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  新聞受け・郵便受けトリビア

新聞受け・郵便受けトリビア 新聞も郵便も、発祥は文明開化華やかなりしころ。新聞は1879年1月25日、朝日新聞が大阪で創刊第1号を出したのが始まり。郵便は、政治家・前島密(ひそか)の号令によって、1871年に始められました。ところが、各家庭の玄関先に専用の容器が整備されるのは、意外と後になってからのこと。


 記録が残っているのは郵便受けです。郵政省の呼びかけで「規格型郵便受箱」が登場したのは、なんと1962年。郵便制度発足から90年以上も経っています。規格型は横30×縦22×奥行き14センチ、差入口の大きさは3.5×30センチ。鋼板製で赤い色に塗られたものでした。このタイプは大いに普及しましたから、記憶に残っている方も多いでしょう。


 それまではどうしていたのでしょう? 答えは簡単です。原則手渡しで事足りていたのです。それがこの時期、留守の場合の持ち戻りなどが問題視され、置いていくにも専用の場所がないと誤配や盗難、水濡れなどのトラブルが生じる可能性があるとして、施錠も可能な専用の箱が用意されたのです。高度経済成長期のこの時期、核家族化、共働きなどで日中留守にする世帯が多くなったことが背景にあるのかもしれません。


 その後郵便受箱は、1981年に自由化、公の書類がB5からA4に変更されたり、カタログ通販やダイレクトメールが普及し始めたため、差入口、そして箱自体も大型化していきました。


 新聞受けはどうでしょう? 郵便受けがその役を兼ねている家庭も多く、意外に専用品にどんなものがあるのかは知られていません。調べてみると箱型のほか、配達の際さっと挟み込めるタイプや、壁を貫通したカタチで設置、数日留守にしても室内に新聞がたまるようにしたものなどがあります。


 ただ、実はこうして新聞受けが玄関にあるのは世界的に見ても珍しく、同じ宅配をするアメリカでは戸口にポンと放り投げていくのが一般的ですし、イギ
リスやフランスでは宅配よりスタンドでの販売が普及しています。


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