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  世界のドア事情シリーズ 中国編

世界のドア事情シリーズ 中国編 2008年夏。北京オリンピックで盛り上がる隣の国、中国。今回は中国の玄関ドアに目を向けてみましょう。歴史のある建物が多い印象の中国ですが、欧米化が進み、中庭を中心にコの字型に高い建物が建てられ、正面に門扉がある伝統的な四合院(しごういん)様式の住宅はめっきり少なくなってきています。代わりに増えてきているのが、現代的なマンションやアパートです。日本と同じですね。


 でも日本とは大きく異なるのが玄関ドア。マンション内の各世帯の入り口には、普通のドアとは別に、外側に鉄格子のドアが。これで来訪者を、玄関ドアを開けて鉄格子越しに確認することができます。うっかりドアを開けてしまい、不審者が入ってきてしまった、ということがないわけです。日本ではあまり見られない厳重さですが、そろそろわが国も見習う時が来たかも?


 さて、みなさんは引越した先が古い内装だったらリフォームを考えますよね。でもドア鍵はどうしていますか? 以前からの鍵を渡されてそのまま使っている、というケースもけっこうあるのではないでしょうか。この点でも違いがあります。中国では二重のドアとも一緒に替えるというのです。前のドアは誰が鍵を持っているか分からないから不安、という心理があるようです。


 なんだかちょっと物騒な印象ですが、一方で中国では風水で幸福を呼び込む文化があります。玄関まわりでも、赤い紐で丸い本翡翠(ほんひすい)などを編みこんだ飾りを、玄関の内側のドアノブに吊るすといいます。
これは「招福玄関飾り」とよばれ、家の中に財運や良い運を集めると信じられています。
ちょっと試してみたくなる風習ですね。



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