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  玄関とツバメの深い関係とは?

玄関とツバメの深い関係とは?  街でツバメを見かける時期となりました。日本に渡来するツバメはフィリピン、台湾、マレー半島、オーストラリアなどで寒い時期を過ごし、春に日本へとやってきます。体長はスズメとほぼ同じ。重さも17g程度しかありません。そんな小さな体のどこから長距離を飛ぶエネルギーが生み出されるのか本当に不思議ですね。


 日本にやってくるとツバメは子育てに入ります。ヒナは3週間程度で巣立ちますが、この間親鳥は、ピーピーと鳴くヒナに餌を与え続けます。おなじみの愛らしい姿ですね。 ツバメには帰巣本能があり、去年と同じツバメがやってくることが珍しくありません。しかも同じつがいで戻ってくることが多く、その仲のよさも親しみを感じる部分です。


 さて、ご存知のようにツバメは人家の軒下やひさし、玄関など、雨が避けられる場所に巣を作ります。これは外敵から身を守るため、人間をボディーガード代わりにしているといわれています。人間は自分に危害を加えてはこないこと、また人間がいれば野良猫や蛇、カラスなども近寄ってこないことを知っているのでしょう。


 身近な存在ゆえ、ツバメに関する言い伝えも多く存在します。たとえば「ツバメの巣のある家は幸せになる」というもの。ガやユスリカ、シロアリなどの害虫は、農家にとって大敵です。作物に影響があるばかりでなく、人体や家にも害を及ぼします。こうした害虫を餌として捕ってくれるツバメがきてくれれば、作物も順調に育つし、人や家に害が及ぶことも少なくなる、としてツバメを歓迎してきたわけです。人が住むにぎやかな場所に巣を作ることから、お店やさんからは商売繁盛のあかしとも言われてきました。


 一方、「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」というのも有名です。雨の前は空気中の湿度が増して抵抗が大きくなるため小さな羽虫は高く飛べません。そこで捕食者であるツバメも低く飛ぶというわけです。そんな姿を見たら、天気が崩れる
前兆です。

 ツバメが再び越冬地に渡るのは9月上旬から10月下旬。もしツバメが玄関に
巣を作ったら、じっくり観察してみてください。


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