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  掃除(メンテナンス)のコツシリーズ:玄関を掃くときは外に向かって?それともうちに向かって?

玄関を掃くときは外に向かって?それともうちに向かって?  近頃出番の少なくなったホウキとチリトリですが、相変わらず玄関のお掃除には使用する家庭が多いのではないでしょうか? もともと日本の住宅と深く結び付いてきた玄関の掃き掃除。ここにも「なるほど」と思わせる事柄がありました。


 まずはキホンから。三和土(=たたき。履物を脱ぐ場所)にある靴や傘など、荷物を全て片付けて、掃き始めます。一見そんなに汚れていないようでも、毎日の出入りで土や砂、ホコリなどで、一日で結構ゴミがたまっています。このとき、玄関ドアを開けて、外に向かって掃くのが一般的ですが、やみくもに掃いてしまうと、風などでホコリが舞って部屋に逆流してしまいます。こんなときは、コーヒーのカスや茶殻、新聞紙を濡らして細かくちぎったものを三和土に撒いてから掃くと、ホコリが立たずうまく掃くことができます。 急ぐ時は、三和土を霧吹きなどで軽く湿らせてから掃くだけでも効果があります。


 さて、ここからは応用編。風水では玄関は家の顔、全ての気の出入口。土や砂、ホコリなどゴミといえどもそれらを外に向かって掃き出してしまうと、一緒に良い気や金運も捨ててしまうことになり、良くないこととされています。ですから正解は外から内側に向かって掃き、チリトリでゴミをキレイに取ることです。こうすると良い気や金運を一緒に取り込めます(チリトリのゴミは家の中のゴミ箱に捨てましょう)。商売繁盛を願うお店では、正面玄関から内側に向かって掃くところが多いようですが、これは運と一緒にお客さんを引き寄せたいという願いが込められいるのです。


 余談ですが、大阪、京都、和歌山などの関西地方では、玄関の外にホウキを立てかけていると、来客者にもう来ないでくださいという意味になったり、京都では、お迎えした神様を掃き出してしまわないよう、お正月は玄関掃除をしないなど、玄関掃除にまつわるしきたりは多く、このことからも、玄関という重要な場所で行う行為には、細かく注意を払ってきた様子が見て取れます。


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